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第2回 ヨーロッパのミネラル ウォーター文化
 
Page.1 生水って何?Page.2 先進国の基準
 

本物の「ナチュラル ミネラル ウォーター」は無殺菌
 

ヨーロッパから輸入されるミネラル ウォーターと日本産のミネラル ウォーターの一番大きな違いは何でしょうか? ヨーロッパでは、採水地で天然・自然のまま、人工的な手を極力加えずにボトリングすることが基本。EUで定められているミネラル ウォーターの品質基準では、「無殺菌でなければならない」と明記されています。
一方で日本の水は、前回ご紹介したように「殺菌処理」が義務づけられています。

「無殺菌」と「殺菌」。この違いは、“生水とは何か”あるいは“何のためにミネラル ウォーターを飲むのか”などの「考え方」、いわば「文化」の違いといえそうです。今回は、こんな視点から、ミネラル ウォーターの先進国であるヨーロッパの事情を探ってみましょう。

 
 
日本の恵まれた水道事情がつくった“生水”のイメージ
 

日本では、"殺菌されていない生水(なまみず)を飲む"ことは、「危険」とか「お腹をこわしそう」というイメージがあります。これは、日本の水道水の水源事情がヨーロッパに比べて格段によく(殺菌処理されていても比較的おいしい)、長年の間「安全な飲み水=水道水」として定着しているためと考えられます。

ですからミネラル ウォーターを飲む第一の目的も、依然として「のどの渇きを癒すため」であり、いわば、水道水のちょっと高級な代替物。「水道水よりも高級感のあるブランド」という位置づけが一般的なようです。

 
 
“水道水”と“健康のために飲む水”は違う!
 
ヨーロッパの水道事情は、日本ほど恵まれていません。多くの場合、水源は河川ですから、上流から下流へと都市を巡る間に、何度も上下水道で使われ処理され、排水され…を繰り返します。下流の町になればなるほど「おいしい水」からは遠ざかることがおわかりになるでしょう。

こうした背景があるため、ヨーロッパでは古くから河川などを水源とする「水道水」と、鉱泉水や湧水などの「ナチュラル ミネラル ウォーター」は別物という意識がありました。「水道水」が生活のための水であるとすれば、ミネラル ウォーターは「健康づくりに役立つ水」、「飲み続けることで体調を維持できる特別な水」とされてきたのです。
 
 
“生きている水”を飲むのがヨーロッパ式
 

ヨーロッパでは、ミネラル ウォーターは「なるべく自然のまま、人の手を加えない状態で飲む」ことが重要視されています。日本で義務付けられているような殺菌処理は、“生きている水を殺してしまうこと”に他なりません。

確かに「除菌、殺菌しなくて大丈夫?」と思われる人もいることでしょう。しかし実際のところ、生菌の中でも悪玉菌はほんの一部。人間は誰しも、皮膚、頭皮、そして腸内に多くの細菌が常在し、それらの菌に守られながら生活しています。例えば、腸内細菌がビタミンを合成したり、発がん物質を分解することなどを聞いたことがあると思います。また、ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌をはじめ、健康づくりに有効な菌の働きも、近年ますます注目されています。

水の中で生きている生菌をそのまま体内に取り入れること、これこそが“生きている水”を飲むことだと考えられているから、ヨーロッパではミネラル ウォーターは「殺菌処理はしてはいけない」ということになるのです。

このことは、言いかえれば「有害な菌が存在しない清浄で安全な原水をそのままボトル詰めしなくてはならない」ということです。EUではミネラル ウォーターの品質を維持するため、衛生面から水源周辺の環境保全まで、実に厳しい基準が定められています。次の項では、このあたりについて、ちょっとご紹介しましょう。

Page.2 先進国の基準

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