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お礼状の書き方

普段口に出して言う「ありがとう」という感謝の気持ちを、文章で相手に伝えるお礼状。ビジネスや冠婚葬祭、ギフトを贈られたときなど、お礼状を書く機会は案外多いものです。特に、もともと持参して、感謝の言葉とともに手渡しする習わしがあったお中元やお歳暮。今では宅配便などで届けられることが一般的ですが、大切なのはその気遣いに対するお礼をきちんと伝えること。略式の挨拶と捉えられてしまうメールや電話ではなく、ハガキでもいいので手書きで送ると好印象を与えます。無事に品物が届いたという知らせにもなるので、先延ばしにせずすぐに送るようにしましょう。

豆知識

香典返しに対しては、二度とあってはならない不幸にお礼を述べることは失礼という考えから、お礼状は不要。届いたことを一言知らせるなら「喜んで頂戴します」といった言葉は避け、あくまでもお悔やみの形で伝えましょう。

お礼状の例文

例1:お中元のお礼状【会社の取引先へ】

拝啓 盛夏の候、貴社ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てにあずかり、厚く御礼申し上げます。
さて、毎年結構なお品をご恵贈いただきまして大変感謝いたしております。今後も変わらぬご愛顧を賜りますようお願いいたします。
まずは略儀ながら、書中をもちまして御礼申し上げます。
敬具
令和○年○月○日

例2:お歳暮のお礼状【目上の親戚へ】

拝啓 年末余日少なき折から、お健やかな日々をお過ごしのこと、お慶び申し上げます。私どももおかげさまで変わりなく元気で過ごしておりますので、何卒ご休心ください。
さて、このたびはお歳暮のご挨拶ならびに結構なお品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。いつに変わらぬご配慮に対しまして、心より感謝申し上げます。
厳寒に向かいます折から、どうかご自愛くださいますよう、お祈り申し上げます。
敬具
令和○年○月○日

例3:結婚祝いのお礼状

拝啓 日々温かさが増し、春の訪れを感じるこの頃、ご家族の皆様もお変わりなくお過ごしのことと存じます。
このたびは、私どもの結婚にあたり、温かいご祝詞に加えお礼の品まで頂き、誠にありがとうございました。頂戴しましたお心遣いで食器類を購入し、新婚生活で活躍中です。重ねてお礼申し上げます。
新居を下記に構えましたのでぜひとも遊びにいらしてください。
末筆ながら、皆様方のご健康とご繁栄をお祈り申し上げます。
敬具
(住所)○○県○○市○○町○-○-○ (TEL)○○-○○○○-○○○○
令和○年○月○日

例4:入学祝いのお礼状【両親へ】

このところ寒い日が続きますが、お元気でお過ごしとのこと何よりです。
このたびは○○の入園祝いに図書券をお贈りいただき、ありがとうございました。お二人のお心遣いに○○も大変喜んでおり、さっそく絵本を2冊購入いたしました。毎日何度も開いて見るほどお気に入りみたいです。入園式まであと2週間。本人だけでなく私たち夫婦も楽しみで仕方がありません。式当日はたくさん写真を撮る予定ですので、後日改めてお送りします。
季節の変わり目ですので、お二人ともどうぞご自愛くださいませ。
まずは書面にてお礼まで。
令和○年○月○日

例5:出産祝いのお礼状【親類へ】

拝啓 初秋の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、このたびは出産に際し、温かいお言葉とお心遣いを賜り、厚くお礼申し上げます。
長女○○は、令和○年○月○日、3,150グラムで誕生し、泣き声も大きくとても元気な様子です。さっそく子育てに奮闘し、戸惑うことが多い毎日ですが、母子ともに健康で過ごしております。元気に誕生した○○をぜひ見に来られること、心待ちにしております。
時節柄、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
略儀ながらまずは書面にてお礼まで。
敬具
(住所)○○県○○市○○町○-○-○ (TEL)○○-○○○○-○○○○
令和○年○月○日

例6:お悔やみのお礼状【父の友人へ】

このたびは、父○○の死去に際し丁重なお悔やみのお言葉とご弔電をいただき、厚く御礼申し上げます。おかげさまで葬儀は滞りなく済みましたことをご報告いたします。故人が生前賜りました○○様のご厚情に改めて感謝いたしますとともに、今後も私たち家族に変わらぬご指導をいただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
略儀ながら書中にて御礼申し上げます。
令和○年○月○日

例7:代筆でのお礼状(ご主人の代筆)

拝啓 今年も残すところあとわずかとなりましたが、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
このたびは、お歳暮をお届けいただき心から厚く御礼申し上げます。さっそく頂戴したコーヒーを夫とともに賞味させていただき、深い味わいと香りで体も気分もリラックスできました。特にもともとコーヒー好きの夫は非常に喜んでおります。あらためて、御礼を申し上げます。
寒さ厳しい折から、どうぞお体を大事にされてよい年をお迎えください。
まずは御礼かたがたご挨拶まで。
敬具
令和○年○月○日

豆知識

文面を夫の言葉として書く場合は夫の名前を差出人とし、その左下に小さく「代」、妻として書く場合は「内」と書きます。また、相手が夫婦ともよく知っているのであれば、連名でもOK。ただし、親しい相手以外の男性に対しては、女性の個人名は避けましょう。

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