英国紅茶
英国紅茶の歴史
英国への茶の伝来
- チャは中国が原産地であるといわれており、どのくらい昔からチャという植物を飲用していたのかは不明ですが、唐の時代である8世紀ごろに書かれた世界最古の茶の専門書『茶経』によると、中国ではかなり古い時代から茶が飲用されてきたようです。「茶」がヨーロッパに伝わったのは、17世紀に入ってのことで、輸入が始まった初期の頃は、富裕層の飲み物だったそうです。
- 英国が茶を嗜む国となるのは1662年にポルトガルの王女キャサリンが、「陽気な国王」 チャールズ2世に嫁いで王妃になってからのことです。
- キャサリンはお茶の葉だけでなく、中国磁器の茶道具や茶を飲む「習慣」を宮廷にもたらしたのです。
アフタヌーン ティー

- 次代のメアリー2世(1688-94)やアン女王(1665-1714)が茶を好む王だったため、英国に茶が受け入れられる素地ができました。18世紀中頃には貴婦人の間で朝のお茶会(ティー パーティ)が催されるようになりましたが、本格的な午後のお茶会(アフタヌーン ティー)は1840年代に第7代ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリアが始めたとされます。
- アンナ・マリアは、当時のディナーが夜の音楽会や観劇後の遅い時間だったため、夕食までお腹がもたないと考え、4時頃に自分の居間で軽食とお茶を飲むことでこの問題を解決したのです。すぐに友人たちも空腹を抱えてお茶に加わり、アフタヌーン ティーは居間から客間へ舞台を移して、客を招いた華やかなティー パーティに変容を遂げていったとされています。
- 今日、アフタヌーン ティーは世界中で再び流行しています。忙しい一日の午後の優雅なリラックス方法として、家族や友人を集めた心豊かなコミュニケーション スタイルとして、日本でもその精神への共感が深まっています。
英国紅茶の年譜
| 1610年 | オランダ東インド会社が、中国茶、日本茶をヨーロッパへ輸入 |
|---|---|
| 1660年 | 王政復古 チャールズ2世即位 |
| 1662年 | ポルトガルの王女キャサリンが英王妃となり、宮中と貴族に茶の風習を広める |
| 1689年 | メアリー2世即位(ウィリアム3世との共同統治) |
| 1702年 | アン女王即位、茶の習慣が定着 |
| 1706年 | トーマス・トワイニングがロンドンでコーヒー ハウス「トムの店」を開店 |
| 1714年 | ジョージ1世の治世でイギリスの家庭に茶が出回り始める |
| 1717年 | トーマス・トワイニングが初めてのお茶の専門店「ゴールデン ライオン」を開店
|
| 1773年 | アメリカが茶の重税に抗議し、ボストン茶会事件が勃発 |
| 1776年 | アメリカ独立宣言
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| 1784年 | トワイニング4代目リチャードの貢献で茶の関税引下げ |
| 1837年 | ヴィクトリア女王即位 トワイニング紅茶などに最初の王室御用達勅許 |
| 1839年 | イギリス東インド会社の援助のもとに、アッサム株式会社を設立 本格的茶生産と輸出の開始 |
| 1840年代 | ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリアによるアフタヌーン ティーの始まり |
| 1866年頃 | ティー クリッパー(高速帆船)レース最盛期
|
| 19世紀後半 | ヴィクトリア王朝全盛期
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| 1861年 | 「ビートン夫人の家政書」ゴールデン ルールの提唱 |
英国紅茶の歴史はトワイニングの歴史

トワイニング社の創始者トーマスは、1706年にロンドンのストランドにコーヒー ハウス「トムの店」を出しました。当時はコーヒーが隆盛を極めていたものの紅茶も女性を中心に人気が高まっており、やがてトーマスはお茶を事業のメインに据え、1717年には紅茶専門店「ゴールデン ライオン」を開くに至りました。以来トワイニング家は、上流階級や王侯貴族のひいきを得て家業を発展させると共に、銀行経営や公職についたり、1784年には4代目当主リチャードが茶の減税に貢献するなど、英国紅茶の筆頭格として輝かしい歴史を刻んできたのです。
1837年ヴィクトリア女王即位の時には、いち早く王室御用達の称号を授かり、その後も途絶えることなく称号を付与され続けています。
また300年以上も「ゴールデン ライオン」発祥の同住所で トワイニングの店が盛業を続けているのは、驚くべきレコードといえます。
英国人の一日のティー
イギリスといえば紅茶。いまでこそ簡略化が進んだものの、1日に何回もの紅茶を飲む伝統的習慣は色濃く残っています。
アーリー モーニング ティー
朝の目覚めの紅茶。ベッドの中で飲まれることが多いことから、ベッド ティーともいわれます。
- おすすめブレンド:
- しっかり濃いめのゴールデン アッサムにミルクを加えて、1日のスタートを。
ブレックファスト ティー

朝食時の紅茶。英国の伝統的な朝食(フル イングリッシュ ブレックファスト)のボリュームの豊かさは有名であり、ミルク ティーとともに楽しまれます。
- おすすめブレンド:
- 濃いめに入れたイングリッシュ ブレック ファストにミルクをたっぷり加えて
イレブンジズ(モーニング ティー ブレイク)
仕事に一区切りいれて小休止する午前11時頃に飲む紅茶。リフレッシュが目的となります。
- おすすめブレンド:
- オレンジとレモンが香るレディ グレイで気分転換を
ミッデイ ティー ブレイク
午後3時頃のおやつの時間に飲む紅茶。職場や家庭で、簡単なクッキー等とともに楽しみます。
家では知人を呼んだりしますが、アフタヌーン ティーほど気は張らないティータイムです。
- おすすめブレンド:
- ベルガモットの香りが爽やかなアール グレイにミルクを加えて
アフタヌーン ティー

午後に軽食とともに楽しむ紅茶。サンドイッチ、スコーンやお菓子を用意して優雅で華やかなお茶会です。
- おすすめブレンド:
- まろやかでバランスのとれたロンドン アフタヌーンでお好きなお菓子と一緒に
ハイ ティー
アフタヌーン ティーよりも遅い時間に飲む紅茶。肉類もいただくことから、紅茶のついた夕食の趣が強く、本来は農村部や工業地帯あるいはスコットランドに伝わる習慣です。
- おすすめブレンド:
- セイロン オレンジ ペコを軽めにいれてストレートで
アフター ディナー ティー
ディナーや夕食後のくつろぎの時間に飲む紅茶。通常は食堂から離れて、別の部屋に移ってから、ゆったりとした時を過ごします。
- おすすめブレンド:
- ダージリンやプリンス オブ ウェールズの香りを楽しんで
